人間行動学から見る「非言語コミュニケーョン」の力
- ハンクス香里 ハンクス
- 10月15日
- 読了時間: 3分

私たちは職場で言葉を交わしながら仕事を進めていますが、実は「伝わる情報の大部分は言葉以外」から生まれています。表情、視線、姿勢、間合い…。人間行動学の研究でも、非言語が人間関係に大きな影響を与えることが明らかになっています。
1. ボディランゲージが与える印象

心理学者メラビアン※の研究によると、人が相手から受け取る印象の伝わり方は
言葉による言語情報:7%
声のトーンなどの聴覚情報:38%
表情や姿勢などの視覚情報:55%
つまり、腕を組む、うなずくといったしぐさ一つで伝わり方が変わるのです。
同年代の同僚同士
会議中に腕を組んで聞いている同僚を見ると、「壁を作っているのかな」と感じることはありませんか?逆に、軽く前傾しうなずきながら聞いてもらうと、「安心して話せる」と思えます。
上下関係(上司と部下)
上司が指示を出す際、身振りが大きすぎると威圧的に感じられることがあります。しかし、落ち着いた姿勢に軽いジェスチャーを添えるだけで「相談しやすい人」として信頼を得やすくなります。
2. 表情が語る「本音」
ポール・エクマン※※の研究によると、怒り・喜び・驚き・悲しみ・恐怖・嫌悪といった
6つの基本感情は文化を超えて誰でも理解できると証明されています。

同年代の同僚同士
たとえば「大丈夫?」と声をかけられたとき、相手が笑顔なら安心しますが、表情が曇っていれば「無理しているのでは」と察します。言葉以上に表情がメッセージを伝えているのです。
上下関係(上司と部下)
部下が成果を報告したとき、無表情で「分かった」と言われるよりも、笑顔で「よくやったね」と言われる方が圧倒的にモチベーションにつながります。これは世界中どこでも同じ効果があるのです。
3. 間合いがつくる安心感
社会心理学の研究によれば、ビジネスシーンで快適と感じる距離は1.2〜3.5m程度とされています。ただし、信頼関係が強いほど距離が近くても不快に感じにくいことも分かっています。

同年代の同僚同士
立ち話で近づきすぎると「少し離れてほしい」と思うことがあります。逆に適度な距離を保つと自然と安心感が生まれます。
上下関係(上司と部下)
上司が机のすぐ横まで寄ってくると、部下は緊張してしまうことがあります。少し距離を取って「進み具合どう?」と声をかけるだけで、圧迫感が減り、自然な会話につながります。
まとめ:科学が裏付ける「雰囲気の力」
非言語コミュニケーションは意識しないと見落としがちですが、人間行動学の研究は「言葉以上に非言語が人間関係を左右することがある」ことを示しています。
ボディランゲージ、表情、間合いを少し意識するだけで、職場の信頼関係が深まり、チーム全体の成果が変わります。
あなたは今日、どんな「非言語メッセージ」を発しているでしょうか?



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